北アルプス;槍・穂高縦走


槍・穂高縦走 part9
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上高地―槍―穂高縦走(9)


岩ゴツの奥穂高


上高地穂高縦走(9)

本邦3位の頂上の雰囲気を味わった後、この縦走最後の3000m峰・前穂高岳に向かって前進していこう、吊尾根である。 

奥穂から前穂へはゆるやかに下る岩稜の尾根道は、奥穂から延びる岳沢側(上高地側)につけられている。
上高地の遠方から、この吊尾根を眺めると横線一線の平坦な道の様に見えるが、そんな安直なものではない。 所々高巻いたり、鎖で一枚岩を急降下、急上昇する所もあり、思ったよりも歩き辛いハードな岩場でしかも極めて危険な箇所が多数あり、緊張のの連続なのである。
また高巻き地点や鎖場の下降地点などは判り辛く、岩にかかれたペンキ印だけを頼りに下っていく。

この「吊尾根」は概ね岳沢側につけられている。
そして、南稜といって峻険な稜線の岩肌が岳沢側に張り出していて、これら尾根を乗越し(のっこし)て行かなければならない。
吊尾根自体、瘠せた岩の尾根の連続で時おり涸沢側の絶壁も覗かれ、緊張が強いられる所である。

西穂の岩稜帯

振り返ると、ゴジラの背中のような冷厳な西穂の尾根が連なっている。

降りきったところは吊尾根の鞍部になり、この先は前穂に向かって登り返す様である。 
尾根の先には前穂の雄姿が雲間に見え隠れしている。 
左に涸沢が右に岳沢見える岩稜の尾根を矢印と丸印を忠実に辿りながら進む。


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写真:吊尾根2枚(恐怖の吊尾根、左上から右下へトレースが伺える・・!!)


1時間少々・・、吊尾根の岩場を上り下りを繰り返しながら、どうやら前穂高岳への分岐点に達した。
ガラ場の岩棚スペースで小休止には適地なところである。 
こちらは後年「紀美子平」という素敵な名前がつけられたらしい。 「平」とはいっても、10人程度がやっと立てる程度で、その1歩先は奈落のそこである。 ただ安心できる紀美子平とでも言いたいところで、一休するには敵地であろう。 


写真:吊尾根の一角・「紀美子平」、奥穂、前穂、岳沢の三点分岐

思えば、昨日、槍−穂の縦走路に「長谷川ピーク」という男性的な峻峰のピークがあったが、何れも岩稜上の険しいところに変わりはない。
紀美子平のその名は、重太郎新道を開いた故・今田重太郎氏が、一緒にその手伝いをしていた娘の紀美子さんが亡くなられたのをきっかけに、その名づけられたそうである。 重太郎新道とはこの先、岳沢に到る道のことである
これから先、この岩場の重太郎新道の急下降ががはじまるが・・!。

因みに、この地にザックをデポ(仏語:登山・探検などで、あとで回収し使用するために、荷物を行程の途中に置いておくこと)しておいて、前穂へ往復できる地でもある。 
時間は概ね往復1時間程であろうか・・。

それは次回へ・・、     槍・穂10

        

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