北アルプス;槍・穂高縦走


槍・穂高縦走 part3
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上高地―槍―穂高縦走(3)


写真:大喰岳から槍と小屋 


【上高地―槍―穂高縦走】(3)

3000m三峰、「大喰岳、中岳、南岳」の縦走・・、
巨大な山小屋が、何となく薄明かりを感じてる。
同宿の人々もソロソロざわつきだしているが、小声で、どことなく覇気がない。 
ピ−ンときた、ハハーあまり天候の方は良くないな−・・!。

小用をたしながら外へ出てみると、案に上周囲はすっかりガス雲に覆われていた。 
しかし、白く明るい雲で雨をもたらすようなものではない。
昨夕、眼前に怪獣のように控えていて、本日のアタックを楽しみにしていた「槍ヶ岳」の峻峰も、今はその身を覆い隠している。 

S君も目覚めたようで・・、
「朝飯前の槍はどうする・・?」
「ンー、このガスじゃーね、今日の道中も長いし、折角だが次回にしとこうか・・」、

変に納得している。
気がつたが、昨日あれだけヘロヘロだった体もすっかり回復している。
足腰も特に痛んでいるようないようで、気分もまずまずである。 
しかし、余り食欲はなかった。 だが、せっかくの朝食は無理やり胃に詰め込んで、一服した後、南路へ進行を決めた。



写真:稜線と槍平、新穂高の分岐、日本最高所(標高3020m)の飛騨乗越(峠)


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直ぐに、「飛騨乗越」の分岐があった・・、
日本最標高の3000mの「峠」で、並み居る峠を圧倒凌駕する高さの峠である。 
こちらは槍沢よりもっと急斜面に思え、西側のためか雪渓も大量に残っている。

因みに、こちらのコースは槍平、白出を経由して新穂高へ出るルートで、白出沢まで車(タクシー)で入れば6時間足らずで槍へ到る。 
昨日、上高地からは何やかやで9時間かかっている。

大喰岳(おおばみだけ)の登りは意外ときつかった、食後の影響か・・?。
だが幸いなことに、この辺りから次第にガス雲が切れてきてはじめ、時折、周囲の山々が見え出した。 

そして、振り返ると槍が鮮明だ・・!。
そして前方に穂高が見えたのも嬉しい、今後を期待しよう・・!。

槍沢もそうであったが、 こちらでも高山植物の可憐な花が結構咲いていて、気持ちを和ませてくれる。 
時折、振り返って槍穂をチラホラと・・、
岩ツバメも挨拶して通しすぎる。
後は雲表の稜線歩きとなる、切れ間から朝日も指しだした。 

これぞ3000mの散歩道である・・!。


中岳の登りからは、そろそろ暑さを感じるようになった、上着を一枚脱ぐ。
中岳へは岩場の上りもあり、ハシゴやクサリが掛けてある。 
これから向かう大キレットの予行演習のつもりで慎重に登る。 

間もなく中岳の標識があった、休憩には適地で、一息入れる。
3000mの素晴らしい景色である、これから向かう正面に南岳が穂高連山を隠すように聳えている。

軽快に下ったところに雪渓が張り出し、そこに有り難いことに水場が有った。
手酌ですくって飲み干すと、喉越しから六腑に滲みる。 
下手なビールよりよっぽど美味い。

過ぎると、やや痩せた岩稜線を通る、両サイドとも断崖絶壁で切れ込んでいる。 
左下には天狗原のゆったりした景色が良い、紅葉の名所だそうだ。

何でも、槍を目標に来た人は、この後の大キレットや岩峰の穂高連峰を敬遠するか、縦走しようとする人も天候によっては、この分岐から天狗原、氷河公園へ戻る人が多いらしい。

我らは体調もまずまずで、天気も回復基調であり、当初の目的通り直進する。 
合流点からは、いよいよ「南岳」への登りにかかる。

続く・・、      槍・穂4へ

        


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